人間環境情報学分野

快適で安全安心な社会をセンサと情報技術で実現

新しい検出原理のセンサデバイス、情報分析技術の研究と革新的なセンシングシステムの開発を進めて、安心・安全で快適な生活環境の実現に貢献します。

教員紹介

安心・安全で快適な生活環境実現のために、人間が発する様々な情報を対象にしたセンシング技術、身体や心の状態を抽出する高次情報処理技術、行動変容や介入技術に関する研究を推進しています。具体的には、ストレスや情動のセンシング技術をベースにして、知的生産性を評価し予測する方法、実感できる良質な休憩や睡眠を実現する方法、個人の快適性や生産性の向上やグループのコミュニケーション向上を実現する介入方法、などの研究を進めています。
これらの研究を通じて、こころとからだの健康増進に資する人間環境モデルを構築するとともに、物理環境と心理環境の両面から新たな暮らしの創造を社会に示していきます。

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心と身体の健康を増進するシステムプラットフォーム

ロボット技術を中核とした、さまざまな自動化の研究をしています。「これが本当にロボット!?」と皆さんが驚くような、世の中に無いカタチ・仕組み・戦略の分散・統合型ロボットシステムの研究をしています。1つ1つのロボットは形を持つ機械ばかりではなく、センサ、電子回路、人工知能などの多様な形態をしています。時にそれらは環境中に溶け込み、人や他のロボットが円滑に仕事をするのを支える裏方(環境構造化技術)の場合もあります。
一見ロボットには見えない“ロボット”同士が協調し、人の役に立つために大きな仕事をし、技術で人を幸せにする、そんな世界を思い浮かべて、学生と一緒に手を動かしながら研究に取り組んでいます。

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HanGrawler: 無限軌道機構を用いた機械拘束式天井移動ロボット

IoT機器やウエアラブル端末、自動車、ヘルスケア機器等の高度化に代表されるように、人の生活や社会は、様々なセンサ技術、センサネットワークにより支えられています。より豊かな未来社会にむけ、そのコア技術となるセンサデバイス、センシング技術の研究に取り組んでいます。具体的には、NEMS(極微小電気機械システム)技術や半導体技術、ナノ加工、デバイス計測技術、情報技術をベースに、新しい検出原理のナノセンシングデバイスの開発を進め、高度ヘルスケア技術(呼気診断技術等)や大容量光通信技術などの我々の生活を身近で支える革新的な技術の創出を目指しています。
「おもしろい!」と思う心を大切に、新しい技術を生み出すことにチャレンジしています。

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ヘルスケア(呼気診断)用NEMSガスセンシングデバイス

新たな体験や快適な生活の実現を目指し、人の知覚・認知特性の解明・制御手法の開発とその応用研究に取り組んでいます。特に、視覚と触覚など、いくつかの異なる知覚が互いの感覚に影響を及ぼしあうクロスモーダル効果に着目し、新たな効果の発見とそれを用いた五感ディスプレイ技術の開発を進めてきました。また、それらの感覚フィードバックと生体情報計測を組み合わせることで、人の情動状態をより良い方向に誘導するディスプレイの研究も行っています。
XRやAI、生体計測・情報処理の技術、ヒューマンインタフェースや認知心理学に関する知見をもとに、人の知覚・認知特性を活用した革新的なディスプレイ技術の創成を目指します。

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視聴触覚間のクロスモーダル効果を用いた風向知覚操作