アンビエント・メカトロニクス分野

人と環境の新たなインタラクションを創造する

環境調和性に優れたアクチュエータ・センサの実現と、人と外界のインタラクションの理解を通じて、人を自然に取り巻き支援するメカトロニクス環境の構築をめざしています。

教員紹介

インタラクションやロボティクスなどの分野において、アクチュエータやセンサなどのメカトロニクス要素技術への要求はますます高まっています。例えば、高機能なロボット創出につながる高出力アクチュエータ、人とのインタラクションに適した柔軟・軽量なアクチュエータ・センサなど、従来技術の延長では必ずしも実現できない様々な要求があります。本研究室では、従来技術の延長に留まらない不連続な技術革新をめざして、自由な発想のもとで新しいアクチュエータ・センサ技術の探求を進めています。
また、それら要素デバイスの応用として、新しいヒューマンインタフェースやロボット機構の研究を行っています。例えば、遠隔地やVR環境内のものに触れた感触を提示するハプティックインタフェース、環境熱を利用して動作する熱駆動ロボットなどのテーマに取り組んでいます。

図版
柔軟構造で高出力を実現する静電人工筋アクチュエータ

人の運動や行動を理解・支援・拡張するため、環境や人間と調和する生体インタフェース技術の開発とその応用研究に取り組んでます。これまでに、導電性材料や生体組織などの連続体と電磁界の相互作用に注目することで、新しいユビキタスイメージング技術と多感覚ディスプレイ技術を開発してきました。また、それらを駆使したロボット環境の構築、身体機能の拡張、知覚特性の解明、産業・医療への応用も進めています。イメージングとしては、多様な面に搭載できる触覚センサや、シート状のモーションセンサなどシンプルなデバイス技術を探求しています。ディスプレイとしては、人の知覚特性を利用して簡便な刺激装置により力触覚を提示する技術を開発しています。
生体機能や構造の解析、機能的デバイス材料の探求、知的計測手法の開発、人機システムの最適化などの工学的課題に挑戦することで、従来にはない革新的インタフェース技術を創成し、未来の社会への貢献を目指します。

図版
電磁トモグラフィによる様々なユビキタスイメージング