複雑環境システムシミュレーション分野
先端Simulationで人間環境問題を解く
計算科学とIT技術を駆使し、先端シミュレーションで人間と環境の複雑問題にチャレンジしています。
教員紹介
- 奥田 洋司
- OKUDA Hiroshi / 教授
並列有限要素法を用いた固体力学の数理と、スパコンやクラウド、ネットワークの援用技術を基盤とし、機械、建築、土木、電気・電子、など産業界の幅広い分野で役立つ実機シミュレーションとグリーンイノベーション創出を目指して、次のような研究を進めています。
- 並列有限要素解析システムFrontISTR(フロントアイスター)の高度化と産業応用
- 粒子法との連成を含むマルチフィジックス問題に対する数理手法の開発
- 次世代計算機システムに対応した最適化
- 計算効率化のためのAI応用
- 陳 昱
- CHEN Yu / 教授
複雑系シミュレーションの領域では、複雑システムの深い理解を目指して、離散ミクロモデルの開発とそれらを活用したシミュレーションに力を入れています。主要な研究テーマは、金融と経済システムのエージェントベースモデル、複雑流体を捉えるための離散運動論モデルの構築、生体システムの細胞ベースモデリングとシミュレーション、そして複雑系を分析するための機械学習です。研究対象には、株価の変動、沸騰現象、腫瘍の発生と成長、低炭素エネルギーの普及などが含まれます。これらのテーマに対する取り組みを通じて、複雑系の構造と動力学を詳細に分析し、現実世界の多様な複雑な現象への新たな理解を深めることを目指しています。
- 松永 拓也
- MATSUNAGA Takuya / 講師
粒子法を用いた数値流体解析アルゴリズムについて研究している。粒子法はシミュレーション手法の一種である。気液界面の複雑な運動に適した性質をもっており、他の手法では実現困難な飛沫の発生や液滴の衝突・分裂・合体を伴う様々な流体現象の解析を可能とする。気液界面を伴う流れは自然や産業などの至るところに現れるため、粒子法は物理現象の学術的研究をはじめ、自動車・船舶・化学プロセス・コンピュータグラフィックスなどの幅広い分野で応用されている。しかし、多くの複雑問題は現在の技術では未だ解析できない。
新規解法の創出や、有限要素法の融合、先端的計算環境を駆使して計算科学の未開拓領域に挑戦し、産業や社会が抱える課題の解決を目指す。